「児童部会という子どもの事を考える研修会なのに、なぜ、当事者である子どもたちが参加して いないのか」という一つの疑問から、一昨年の名古屋大会、昨年度の東京大会には子どもたちも 参加して大人たちと一緒に発表や討議をしました。今回大阪の児童部会も主体は子どもたちで す。各地域の中学生以上の子どもと大人たちが共に居場所の必要性を通して、子どもの権利を考 えます。

  1994 年に批准された「子どもの権利条約」の認知度を、日本が批准してから 25 年経過した 2019 年にセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが調査をしました。その結果内容は、子どもの権 利条約を良く知っている子どもは 8.9%、大人は 2.2%でした。さらに子どもの権利条約を聞 いたことがない子どもたちは 31.5%で大人は 42.9%という衝撃なデーターが提示されていま した。

 大阪の中学生以上の子どもたちは、施設や年齢の垣根を越えて活動してきました。会議やキャ ンプ活動を通して視野を広げ、学びを深める中で子どもたちそれぞれが、活動を進める「主体」 に変化したのだと私たちは理解しています。この数年、子どもたちが最も大切にしていたキーワ ードは「居場所」です。それは仲間の「不登校」問題を考えたことから始まりました。でも「居 場所」ってなんだろう?

  今回のゲストスピーカーは、学校の中に子どもたちの居場所(サードプレイス)を創り出す活 動を展開している「NPO 法人 FAIR ROAD」の副理事長 栗本 正則氏です。居場所の大切さ や学校内で居場所活動を展開している理由、そして、長年関わっているタイの子どもたちの現状 を紹介していただき、「子どもの権利と居場所について」を参加者全員で話を深めていきたいと 思います。

  東京・名古屋・大阪の子どもたちの新たな出会いは、町の中に新たな居場所を創るきっかけにな るかも知れません。それは、今回の参加者が次の地域福祉の担い手に育つという事です。そんな 夢と希望が詰まった研修会をみんなで創っていきたいと思います。ご関心のある方の、たくさん のご参加お待ちしています。


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